日本自動車工業会(自工会、豊田章男会長)が30日発表した5月の自動車輸出台数は、前年同月比43.8%増の29万6960台と4カ月連続で増加した。トラック、バスは減少したものの、乗用車が同55.5%増と大幅に増加した。昨年は半導体不足や部品調達難などによる減産が輸出にも影響したが、半導体不足が徐々に緩和したこと、部品確保が進んだことなどで反動増となった。

 乗用車の輸出は4カ月連続のプラスとなり、全ての地域で前年同月実績を上回った。欧州は2倍以上となり、ドイツが3.8倍の9097台になるなど大幅に伸びた。

 最大の仕向け地である米国は、同52.2%増の9万2871台だった。このほかの主要仕向け地では、カナダが同2.3倍の1万3533台、豪州が同33.3%増の2万2481台、中国が同77.5%増の1万7489台だった。

 トラックの輸出はアジア、欧州、南米、大洋州などで前年同月を下回った。

 4月の国内生産台数は、同21.7%増の71万1508台で4カ月連続で増加した。乗用車の内訳は普通車が同32.8%増の40万1774台、小型車が同34.1%増の11万1923台、軽自動車が同3.9%増の9万8760台だった。