体験を通して環境意識を醸成する

 オークネットは、1984年に創業。世界初の中古車テレビオークション(TVAA)を開始したのをはじめとし、循環型流通を確立してきた。〝循環のエンジン〟としての役割を果たし、SDGs(持続可能な開発目標)を推進している。

 創業当初から、できる限り地球に負荷をかけないよう、自動車から排出される二酸化炭素(CO2)を抑える活動に取り組んでいる。同社のTVAAはオンラインで完結するため、通常のAAで発生する車両輸送時のCO2を削減できる。また、中古車や中古部品など、商品が持つ価値を最大限に引き出し循環させること、中古品をできる限り長く使用することで、新品を生産するよりも地球への負荷を抑えることができるビジネスモデルを構築してきた。

 さらに、2005年の創業20周年を機に開始したのが「森づくり活動」だ。国土緑化推進機構が推進する「地球温暖化防止と花粉の少ない森づくり」事業に賛同。森林の育成補助活動に参加している。

 「自動車産業に携わる組織の使命」として、CO2の削減を目指すとともに、寄付だけで終わらせず、社員一人ひとりが体験を通して意識を高めることができる活動であることも、森林保全活動をスタートさせたきっかけだ。参加者が森林整備の意義や自然に関する学習をしながら、間伐や除伐を体験できる内容としている。17年にはこの活動が評価され、林野庁長官から感謝状を授与された。