日産自動車が2月9日に発表した2022年4~12月期決算は、営業利益が前年同期比51.4%増の2897億円と大幅に増加した。原材料価格高騰の影響を円安効果や販売の質改善などで打ち消した。通期見通しでは販売計画を30万台引き下げ340万台としたが、売上高、利益見通しは据え置いた。

4~12月期の営業利益は、原材料価格や物流費の高騰などの減益要因を、為替や価格改定、インセンティブ抑制、台数・構成の改善などで吸収した。生産台数は252万6千台と同2.4%増加した一方、販売台数は半導体不足や中国のロックダウン(都市封鎖)の影響などで同17.0%減の241万1千台と落ち込んだ。

通期の販売台数は、半導体不足や中国での新型コロナウイルス感染拡大などを踏まえ、日本と中国、北米をそれぞれ下方修正した。為替レートは1ドル=135円から134円に、1ユーロ=137円から140円に修正した。