スバルは8日、2022年4~12月期の営業利益が前年同期比2.8倍の2136億円だったと発表した。原材料価格高騰の影響はあったが、生産台数の回復に加え、円安や値上げの効果で大幅な増益となった。一方、通期見通しは、生産計画を昨年11月の前回公表値から9万台引き下げたことで売上高を1千億円下方修正した。ただ、想定為替レートの見直しや経費削減で営業利益の見通しは据え置く。

 4~12月期の売上台数は、生産台数の回復により、63万5千台と前年同期比16.0%増加。原材料価格高騰が944億円の減益要因となったものの、台数の増加や値上げの効果が1300億円、円安効果が1661億円と大きく、営業利益は大幅に増加した。

 一方、通期生産計画は前回の97万台から88万台に修正した。半導体不足の影響で特定の部品の供給が遅れたため。3カ月単位の影響台数は22年10~12月期が2万台、23年1~3月期が7万台。水間克之取締役専務執行役員最高財務責任者は「(今回の事象は)5、6月に改善する見通し。来期は100万台の生産に再びチャレンジする」と述べた。

 通期の想定為替レートは1ドル=133円から134円に見直した。