スーパー耐久ST-5クラスに参戦するロードスター

 マツダは、モータースポーツ活動のすそ野を広げる。今年から「倶楽部マツダスピリットレーシング」の活動として、アマチュアドライバーを対象とした2つのチャレンジプログラムを展開する。「eスポーツ大会」の成績優秀者にサーキット走行の機会を提供するほか、スーパー耐久シリーズに参戦するインターンシッププログラムも実施する。eスポーツからグラスルーツ(草の根)競技の頂点であるスーパー耐久までを体系化し、モータースポーツへの参加者を増やす。

 新たな活動のうち「eスポーツリアルチャレンジプログラム」は、22年に始めたeスポーツ大会「マツダスピリットレーシングGTカップ2022」の成績優秀者に、マツダが用意する車両でサーキット走行を体験してもらうもの。経済的な負担なく、バーチャルからリアルなモータースポーツに挑戦する機会を提供する。モータースポーツの楽しさを知ってもらうと同時に、「バーチャルとリアルが融合した新たな時代のモータースポーツ文化の担い手になってもらう」(前田育男シニアフェローブランドデザイン)ことが目的だ。

 「スーパー耐久インターンシッププログラム」は「ロードスター」による2つのレースの成績優秀者を選抜し、スーパー耐久「ST―5」クラスにフル参戦する企画だ。今年は8人がプロドライバーの指導を受けながらレースに挑む。

 マツダスピリットレーシングブランドのドライビンググローブやアパレル、グッズも拡充し、モータースポーツファンの拡大にもつなげる。

 モータースポーツ活動のすそ野はリアルな世界だけでなく、バーチャルのeスポーツにも広がっている。若年層をはじめ、さまざまな年代の人々がモータースポーツを気軽に楽しめるようになった。

 マツダは22年に倶楽部マツダスピリットレーシングを立ち上げ、「共に挑む」のスローガンのもとモータースポーツをより身近に感じてもらう活動を展開中だ。

 青山裕大取締役専務執行役員は「リアル、バーチャルを問わず、車本来の操る楽しさを実感し、モータースポーツのすそ野を広げることも重要だ」と語った。