新車納期の遅れが補助制度にも影響している
NeVセンターのウェブサイト

 電動車や充電器の導入補助制度を持つ自治体の中で、申請期間を延ばす動きが出ている。半導体不足で納車時期がずれ込み、期限内に補助金の交付手続きを終えられない可能性があるためだ。すでに大阪府や横浜市などが延長措置を取った。今年度分の補助事業を活用する場合、申請者は3月末までに「実績報告書」の提出が必要になるが、「納車や申請の時期によっては間に合わない人も出てくるのでは」(自治体担当者)との見方もあり、自治体は対応を迫られそうだ。新車ディーラーなども注視が必要だ。

 電動車やインフラの導入補助事業では、政府が実施する「クリーンエネルギー車(CEV)の購入・インフラ補助金」とは別に、各自治体が独自に設けている制度がある。主に電気自動車(EV)や燃料電池車(FCV)などの電動車や充電器の導入費用を補助する内容で、国の制度と合わせて活用されるケースが大半だ。例えば東京都の場合、EVには最大で60万円、FCVには同135万円の補助金が出る。

 半導体不足で納期が長期化する中で、当初の補助金の申請期間に間に合わない事例が出始めた。国の補助金交付が確定していることを補助の条件にしている自治体もあり、軽EVの需要増で国側の手続きに時間がかかっていることも一因のようだ。

 国の補助金事業を受託する次世代自動車振興センター(NeVセンター、堀洋一代表理事)によると、申請を受け取ってから交付が決定するまで従来は2~3カ月ほどだったが、今年度は最大で4カ月かかる場合もあったと言う。

 大阪府は、当初は昨年11月11日に設定していたEVのインフラ補助金の申請期限を2回延長し、1月16日で締め切った。昨年12月に1回目の延長措置を取ったが「住民から『それでも間に合わない』との意見が多く寄せられた」(担当者)ため、再延長を決めた。FCVの購入補助金を持つ横浜市も、昨年12月9日から3月17日に期間を延長したほか、高知市はEVやプラグインハイブリッド車(PHV)の購入補助金の申請を、今年の2月上旬から12月28日に1年近く延長し、予算を繰り越して対応することを決めた。予算の執行状況によっては、延長措置を行う自治体が他にも出てくる可能性がある。

 自治体の補助金を受け取る場合、申請者は実績報告書を事業期限内に提出する必要がある。多くの自治体は今年度内を提出期限としているが、納車時期によっては提出が間に合わない可能性も出ており、対応が求められそうだ。NeVセンターのウェブサイトから自治体の補助制度を参照できる。