エアバッグ袋は現在、焼却処理されている

 豊田通商は22日、廃車のエアバッグ袋を回収してリサイクルする新規事業の検討に入ったと発表した。エアバッグの袋は再資源化が難しく、現在は焼却処理されている。豊通は再生素材メーカーのリファインバース(越智晶社長、東京都千代田区)と協業して同社が持つ異物分離技術を活用し、最終的にはエアバッグへの再利用を目指す。

 エアバッグ構成部品のうち、インフレーター(ガス発生装置)は自動車リサイクル法に基づき適正処理されているが、袋や内装材など再資源化が難しい部品は焼却されている。今回、リファインバースが持つ異物分離技術を活用し、エアバッグ袋を素材ごとに分離して再資源化を試みる。最終的にはリサイクル素材からエアバッグの袋を生産することを目指し、事業性などを検証していく。

 豊田通商は、2023年4月にベトナムのエアバッグ工場で端材のリサイクル事業を始める計画だ。エアバッグ袋のリサイクルにも挑み、廃棄物や二酸化炭素(CO2)の削減につなげる。