日産自動車は24日、凸版印刷などとVR(仮想現実)技術を活用して地域住民の消費活動を支援する実証実験を福島県浪江町で開始したと発表した。町内の食料品店の売り場をリアルタイムに見ることができるタブレット端末でユーザーが注文した商品を、日産が提供するモビリティサービスの車両に貨客混載し、自宅に配送する。暮らしやすさの向上や地域商業の活性化を目指し、遠隔購買サービスの需要や実用化に向けた課題を検証する。

 「VR買い物支援サービス」を提供する凸版印刷、地域活性化を推進するNoMAラボ、浪江町と連携し、「なみえバーチャル商店街サービス」の実証実験を2月4日まで実施する。対象の食料品店は、鮮魚を扱う「柴栄水産」、精肉や総菜などを扱う「イオン浪江店」、青果やパンなどを扱う「道の駅なみえ」の3拠点。日産などが同地区で提供するモビリティサービス「なみえスマートモビリティ」の利用者のうち20人前後を対象に実施する。