日本自動車工業会(自工会、豊田章男会長)が30日にまとめた8月の四輪車輸出台数は前年同月比6・6%減の25万2116台で6カ月ぶりに減少に転じた。トラックやバスは増加したが、乗用車が同12・3%減少し落ち込んだ。半導体不足やコロナ禍の影響による生産活動の遅れが輸出にも響いた格好だ。

 地域別では最大仕向け地の北米が同21・2%減の9万7403台。北米の需要は旺盛でこれまで日本からの輸出も前年を上回るペースで推移してきたものの、自動車工場の相次ぐ稼働停止などで6カ月ぶりにマイナスに転じた。欧州向けは同20・6%減、中国向けは同17・2%減。中国を含むアジア向けは同14・8%増、中近東向けは同43・7%増と回復傾向を示した。

 その一方、7月の国内生産台数は同4・7%増の73万509台。トラック・バスは前年を大きく上回り、乗用車は同1・1%増だった。