ラッピングバスで宣伝し利用促進

 横浜市交通局は10月から1年間、三井住友カード(大西幸彦社長、東京都江東区)、横浜銀行などと共同で、非接触対応の「Visa(ビザ)」のクレジットカードなどを使った運賃収受実証実験を市営バスの一部路線で行うと発表した。コロナ禍の影響で非接触収受に対するニーズが高まっており、同局は交通系ICカード以外の非接触収受手段について導入の可能性を探ることにした。

 車内の運賃箱に非接触決済対応の読み取り機器を設置し、乗客が機器にカード(クレジット、プリペイド、デビットのいずれか)をかざすと運賃支払いが完了する。大人・小児の両運賃に対応する。

 実験対象路線は、10月1日に新設する首都高速を経由する109系統特急(平日朝=横浜駅前発大黒税関正門前・C3バース行、同夕方=スカイウォーク前・大黒海づり公園発横浜駅前行)計17便。運賃は大人220円、小児110円。実験に併せて同局などは、同系統を走行するバスの車体に広告を掲載する「ラッピングバス」として運行し、利用促進を啓発する。さらに今冬開始をめどに、観光路線バス「あかいくつ」などでも実験を行う予定だ。

 三井住友カードによると、ビザの非接触決済は、世界470以上の公共交通機関に導入されている。