NTTドコモは、高速走行する複数の車両に対して第5世代移動通信規格(5G)のミリ波を使った安定的な高速通信に成功したと発表した。

 実証実験は、通信端末を搭載した車両2台と基地局3台を用いて実施した。通信機2台に対する通信効率は1台当たり4 ビット /秒/ヘルツで、これは同社が商用サービスを提供している28ギガヘルツ帯の400メガヘルツ帯域幅を利用した場合、下りが最大1・6Gbps相当となり、高速移動中でも安定的に高速5G通信できることを確認したとしている。

 基地局と通信端末との通信状態を細かく推定し、高速移動する通信端末を追従するよう基地局の電波の向きを自動制御する「デジタルフォーミング機能」を採用した。複数の通信端末を同時通信しながら高速移動を追従し、通信できる基地局を瞬時に選択・切り替えた。

 実証実験は茨城県にテストコースで2月20日~3月6日に実施した。コースに5G基地局を200メートル間隔で設置し、通信端末を搭載した測定用車両2台を時速90~120キロメートルで並走させた。