日本自動車輸入組合(JAIA、ティル・シェア理事長)が4日発表した外国メーカー車新規登録台数は、前年同月比3.1%減の1万6279台となり、3カ月連続のマイナスだった。一部車種で供給が滞るなどしたフォルクスワーゲン(VW)が同34.9%減と大幅に落ち込んだ。また輸入車総台数では、日産が5419台で日本メーカーとして8年6カ月ぶりのトップだった。

 外国メーカー車新規登録台数は、1月として統計開始以来、過去10番目の実績。登録車全体に占めるシェアは6.9%となり、前年同月と比べて0.7ポイント低下した。前年同月割れが続いていることについてJAIAでは「ブランドによって回復ペースはまだら模様だが、マイナス幅は前月よりも縮小しており、着実に改善している」としている。

 外国メーカー車をブランド別にみると、メルセデス・ベンツが3663台(同12.3%減)で最多。BMWが同17.9%増の2000台と大幅に伸ばし前月3位から2位に浮上。大きな落ち込みに見舞われたVWは、新型コロナウイルスの影響などで一部の車種の供給が停滞するなどしており、1840台にとどまった。1月実績として過去最高台数だったのはプジョー、ジープ、ポルシェ、シトロエン、アストンマーティンの5ブランド。

 乗用車を価格帯別にみると、1000万円以上が同1.8%増の1494台と2カ月連続でプラスを確保するなど堅調に推移している。一方、400万円未満が同14.7%減の5609台と3カ月連続のマイナス。一部のブランドでは緊急事態宣言の再発令などによってショールームへの客足が鈍ったとする声もあり、こうした動きが低価格帯の販売に響いたとみられる。

 日本メーカーの逆輸入車も含めた輸入車総台数は、同30.1%増の2万6032台だった。うち日本メーカー車が103.8%増の9753台と大きく伸ばした。特に日産は小型SUV「キックス」が4667台と大きなボリュームとなり、前年同月の8倍以上に拡大した。単月の輸入車新規登録台数で日本メーカーがトップとなるのは12年7月以来。