日本自動車工業会(自工会、豊田章男会長)が30日に発表した10月の自動車輸出台数は、前年同月比2.2%増の41万3862台となり、13カ月ぶりに前年実績を上回った。最大の仕向け地である米国が同25.8%増の16万8067台と全体をけん引した。

 米国を中心とする北米地域のほか、大洋州も好調で豪州は同61.6%増の4万1737台と大きく伸びた。豪州国内の需要回復が輸出の増加につながった。アジアは台湾やマレーシア、フィリピン、シンガポール向けなどが減少した影響で同6.8%減だったが、うち中国は同29.2%増の2万9117台と好調を維持した。

 欧州はドイツが同31.2%増、ロシアが同13.5%増とプラスだったが、英国が同48.7%減、フランスが同23.0%減、スペインが同38.4%減などと落ち込んだ。

 同日発表した2020年度上期(4~9月)の国内自動車生産台数は前年同期比30.8%減の333万5308台、9月単月では前年同月比1.0%減の82万708台だった。