マツダは10月4日、オープン2座スポーツカー「ロードスター」の走行性能を高めた限定モデル「マツダスピリットレーシングロードスター」の予約受注を開始すると発表した。ソフトトップモデルに2リットルエンジンを搭載するほか、最高出力を200馬力まで引き上げたモデルも用意した。24日から予約受注を開始し、2026年1月上旬に販売する。

現行ロードスターのエンジンは、ソフトトップモデルは1.5リットル、ハードトップモデルが2リットルを搭載している。今回新たにソフトトップモデルのエンジンを2リットルに換装し、レース活動で培った技術を取り入れた。

具体的には、マツダが21年から参戦しているスーパー耐久シリーズに関わったエンジニアが開発を担当。エンジンは、最高出力はハードトップモデルと同じ184馬力ながら、専用チューニングでレブリミット回転直前まで出力を絞らない制御などに変更している。足回りにはビルシュタイン製ダンパーを採用したほか、ストラットタワーバーを標準装備した。

さらに、サーキット走行を想定した「12R」は、吸気ポート形状の変更と内側の研磨を行うことで最高出力を16馬力高めて200馬力まで引き上げた。スーパー耐久参戦車両と同じ低抵抗のピストンとピストンリングを採用するなど、レースでの過酷な環境下に耐える技術を採用した。

マツダスピリットレーシングロードスターは、2200台限定で価格は526万5700円(消費税込み)。12Rは、200台限定で761万2000円。

同車はモータースポーツ活動のサブブランド「マツダスピリットレーシング」初の市販車となる。前田育男シニアフェローは「モータースポーツで実証した技術をフィードバックしていく。将来に向けて色々なことにチャレンジし、顧客に届けたい」と語った。