ソフト99コーポレーションは10月2日、MBO(経営陣が参加する買収)による株式の非公開化に向けたTOB(株式公開買い付け)期間について、予定していた10月2日から17日に再延長すると発表した。ソフト99がTOB期間を延長するのは2回目となる。
ソフト99は、9月19日までの予定で8月からTOBを開始した。ただ、旧村上ファンド出身者が設立した投資ファンドであるエフィッシモ・キャピタル・マネージメントが、「買い付け価格が著しく割安な水準で少数株主の利益の保護に強い懸念がある」として、ソフト99に対するTOBを9月16日に開始。これを受けてソフト99はTOB期間を10月2日まで延長していた。
ソフト99は今回の再延長について「対象者の株主の皆さまによる応募状況および今後の応募の見通しを考慮した」と説明。「本公開買付けに対する応募についてさらなる判断機会を提供し、本公開買付けの成立可能性を高めるため」としている。
ソフト99は9月25日、エフィッシモのTOBに「反対」の意見を表明し、株主へ応募しないよう求めている。ただ、ソフト99の買い付け価格である1株当たり2465円に対して、エフィッシモは1株4100円と7割近く高い。価格についてソフト99は、自社のTOB開始前の年初来高値(1株1807円)からプレミアムを付与して設定した、としている。
ソフト99のTOBの行方は、株価の推移も考慮しながら、こうした価格差に対して株主がどう判断するかが焦点になりそうだ。