芝浦電子のTOB(株式公開買い付け)期間が再び延長される。台湾電子部品大手・国巨(ヤゲオ)とミネベアミツミが8月1日、これまで同日までとしていたTOB期間を18日まで延長すると発表した。ヤゲオが買収するために必要な外為法(外国為替及び外国貿易法)の審査に時間がかかっていることを踏まえた形だ。

ヤゲオによると、外為法の審査について待機期間が9月1日まで延長される旨の通知を受領したといい、それを踏まえての延長となる。ただ、コメントでは「日本の法律事務所のアドバイスに基づき、公開買付期間(今後延長した場合も含む)の末日までに承認を取得できると見込んでいる」と主張している。

ミネベアミツミもこれに対応する形で、「(ヤゲオの)承認の取得に関して引き続き進展が見られない状況にあり、その成否が依然として不透明な状況が続いている」として、同じ期間への延長を発表した。

芝浦電子をめぐっては、ヤゲオと、ホワイトナイト(友好的な買収者)として登場したミネベアミツミとの間でTOBの駆け引きが続いている。5月初めの開始から約3カ月におよぶ、異例の状況となっている。