東京海上ホールディングスは29日、ダイレクト損害保険事業の強化を目的に、傘下のイーデザイン損害保険(堀江哲朗社長、東京都新宿区)を10月1日付で「東京海上ダイレクト損害保険」に社名変更すると発表した。ブランド刷新と合わせ、東京海上日動火災保険との連携も強化して顧客接点の拡大や新たな保険商品・サービスの開発などにつなげていきたい考えだ。
東京海上ダイレクトへのブランド刷新は、顧客ニーズの多様化や、今後のダイレクト損保市場の拡大見通しなどを踏まえたもの。東京海上グループとしてダイレクト損保事業を強化するとともに、自動車保険のダイレクトビジネスモデルと代理店ビジネスモデルのシナジー創出も目指す。
イーデザイン損保は、東京海上グループとNTTグループの提携の下、2009年6月に創業。21年からデジタル技術を活用して安全運転を支援する共創型自動車保険「&e(アンディー)」の販売を開始し、24年4月時点で契約数は40万件超を数える。同社の24年度の正味収入保険料は、293億6500万円。
このほかのダイレクト型損保では、損害保険ジャパン傘下のセゾン自動車火災保険が、24年10月1日付でSOMPOダイレクト損害保険(中川勝史社長、東京都新宿区)に社名変更した。損保ジャパンの本社ビルに移転し、2社で連携を強化して商品開発を進めるなど親会社と協力関係を深める動きが目立っている。