日産自動車は、シリーズハイブリッドシステム「eパワー」の第3世代を搭載したSUV「キャシュカイ」を欧州で9月に発売すると発表した。燃費は、1リットルあたり22.2km(WLTPモード)で、ドイツ自動車連盟(ADAC)の燃費評価に基づく試験では現行型より高速燃費が14%向上しているという。生産は英国サンダーランド工場で行う。
第3世代eパワーは、モーター、インバーター、減速機、発電機、増速機を一体化させた「5 in 1」構造を採用した。発電用エンジンは、排気量1.5リットルの直列3気筒ターボで、シリンダー内に強いタンブル流(縦方向の渦)を作り出しながら点火のタイミングで整流する独自の「STARC燃焼」などを採用し、熱効率42%を実現した。
電池容量は現行と同じ2.1kWhで、モーターの最高出力は151kW(約205馬力)と11kW(約15馬力)向上した。走行モードを「スポーツ」に切り替えると出力を10kW(約13.6馬力)高める機能も取り入れた。
現行キャシュカイは2021年に発売。24年に内外装を刷新する大幅なマイナーチェンジを実施している。今回投入する第3世代eパワーを搭載したキャシュカイは、アフリカやオセアニア市場でも発売する。
なお、第3世代eパワーは、2026年度には国内向け「エルグランド」、北米向け「ローグ」にも搭載する計画だ。