日本自動車会議所は10日、都内で定時総会を開き、トヨタ自動車の豊田章男会長を新会長に選出した。内山田竹志会長は退任した。会長交代は8年ぶり。製造をはじめ販売、整備、物流、ユーザーなど166団体・企業が加入する業界総合団体のトップに就いた豊田会長は「私の役割は各団体の接着剤となることだ」と抱負を語った。

 豊田氏が自動車団体の要職に就くのは2023年末に退任した日本自動車工業会(自工会)の会長職以来、1年半ぶりとなる。総会後の懇親会で、豊田会長は、日本自動車会議所の新たな標語として「クルマをニッポンの文化に」を掲げた。

 日本自動車会議所は各団体の要望や意見を集約し、政府・与党への提言を行う窓口としての役割も持つ。特に25年は自動車税制の抜本改革に向けた議論が控える。豊田会長は自動車関連税制について「世界一高く複雑だ」との認識を示し「抜本的と言う以上は財源も含めて考えるべき。そのためにまずは(税金の)使い方をオープンにして欲しい」と語った。

 日本自動車会議所にはこのほど、ユーザー団体の日本自動車連盟(JAF)も加わった。豊田会長は「自工会時代は『自動車産業550万人』と言っていたが、JAFが入ると2500万人になる」と述べ「ユーザーにとっても(自動車税制が)どうあるべきか)、ある意味で私はインフルエンサーになる」と自身の役割を説明した。