ホンダ発のスタートアップ企業・ウミエル(板井亮佑代表取締役CEO、東京都墨田区)は26日、海洋データを観測できる小型無人ボート「ウミエルASV」の販売と、収集した海洋データを分析・提供する事業を4月から始めると発表した。有人の海洋観測に比べてコストを抑えながら海底地殻変動観測などの頻度を高め、収集データを増やすことで地震など災害予測などに貢献する。まずは国内の大学や研究機関などをターゲットとし、2030年以降は海外展開を視野に事業を拡大する考え。35年には1900台の出荷を目指す。
ウミエルはホンダの新規事業創出プログラム「イグニッション」を通じて設立。ウミエルASVは、水中翼による独自の船体制御技術を用い、高速で高効率な運航を可能としたほか、収集するデータに応じてセンサーやカメラ、ソナーなどを自由に組み合わせられることを特徴とする。