2025年2月の車名別国内新車販売台数(登録車と軽自動車の合計)は、ホンダの「N―BOX(エヌボックス)」が2カ月連続の首位だった。新車供給の安定と底堅い人気で首位を守った。2位にはスズキの「スペーシア」が5カ月ぶりに浮上した。昨年秋に追加したアウトドア仕様が台数を押し上げた。各ブランドでの供給遅れが解消したことを受けて、ランキング上位では好調な車種が目立った。
日本自動車販売協会連合会(自販連、加藤敏彦会長)と全国軽自動車協会連合会(全軽自協、赤間俊一会長)が6日発表した統計をまとめた。上位10車種中、7車種が前年を超えた。特に継続生産車の法規対応モデルの納車が進んだダイハツが伸長。前年同月が生産を停止していた反動増も重なり、スーパーハイトワゴン「タント」が前年同月比で約6.3倍、軽乗用車「ムーヴ」も同6.7倍を記録した。
24年度通期のランキングではエヌボックスが独走する。24年4月以降の首位の回数は7回となった。4月から25年2月の累計台数は前年同期比5.5%減の18万7141台。同6.4%減の15万5436台で2位につけるトヨタの小型車「ヤリス」に3万台以上差をつけており、4年連続のトップが確実だ。
登録車のランキングでは、ヤリスが6カ月連続の首位。SUVモデルが引き続き人気だ。上級ミニバン「アルファード」は25年1月の一部改良が追い風となり、約1.8倍と台数を伸ばした。また、上位10車種中、7車種が前年実績を超えた。
軽のランキングでは、エヌボックスが首位を9カ月連続に伸ばした。上位10車種中、6車種が前年を上回った。全軽自協は「スーパーハイトワゴン系が販売台数上位を占めている」と現状を分析。今後の見通しについては「アウトドア系モデルの追加や各ブランドの商品改良などがあり、年度末商戦での市場の活性化に期待したい」とした。