ジャパンディスプレイ(JDI)は4日、予定していた次世代有機ELの年内量産開始を2025年3月に延期すると発表した。茂原工場(千葉県茂原市)で民生機器など向けに量産を計画していた同社は延期の理由について、「人手不足が原因。生産設備に問題はない」と答えた。今回の延期による業績への影響は軽微としている。
次世代有機EL「eLEAP(イーリープ)」の量産ラインについて同社は、4月時点で歩留まりが6割を超え、計画を上回るペースで向上しているとし、「量産化の壁を乗り越えた」としていた。
イーリープをめぐっては、3日に台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業系のディスプレーメーカー、イノラックス(群創光電)や、同社子会社との戦略提携契約を発表。27年に32型車載用ディスプレー向けでイーリープの量産を計画している。JDIは「今回の延期が車載ディスプレー向けに影響することはない」としている。