ジャパンディスプレイ(JDI)は、木材などさまざまな素材をタッチパネルにできるセンサーを開発した。静電容量技術を応用した。装飾性を持った操作盤などが実現でき、車室空間での利用を想定している。2025年にも製品化したい考えだ。

 「ZINNSIA」(ジンシア、自然やセンサーのイメージを組み合わせた造語)と名づけた。素材の裏面にセンサーを配置し、表側の人の指のタッチなどを検知する。非接触型の検知も可能だ。木材や繊維類など、通常はタッチパネルにしにくい素材にも対応する。さまざまな形状にできるのも特徴だ。

 車載向けなどの音響機器を手掛けるフォスター電機と、表面が木材のスピーカーを試作した。インテリアや介護用途なども想定する。

 同社は「タッチパネルの存在を意識させず、製品のデザインも損なうことなくセンシングを可能とし、新しいデザインとセンシングの体験を提供する」としている。