ジャパンディスプレイ(JDI)は23日、中国安徽省で進めていた次世代有機ELディスプレー「eLEAP」の事業立ち上げに関して、蕪湖経済技術開発区と最終契約締結に至らなかったため、覚書(MOU)の延長を行わないと発表した。現地での工場建設などに関しては「引き続き検討する」(同社広報)としたものの、プロジェクト自体はいったん、白紙に戻った格好だ。

 同プロジェクトをめぐっては、これまでに2回にわたって契約期限を延長。JDIは、期限としていた10月31日までの契約締結が難しいと判断し、協議の中断を決めた。

 eLEAPは通常の有機ELと比べ発光エリアを2倍、寿命を3倍に引き上げた同社の次世代製品で、スマートフォンや車載ディスプレーなどでの活用を見込んでいる。