展示会でCO2濃度を低減させるデモを披露

 プロテリアル(ショーン・スタック会長兼社長、東京都江東区)は、二酸化炭素(CO2)を吸着する樹脂部材を開発した。吸着速度の調整が可能なことや、成形のしやすさなどを特徴とする。リサイクルの手法も検討している。自動車用マフラーなどへの採用を想定し、実用化に向けて協業先を検討していく。

 同部材は、同社が独自に組成を工夫し開発した。吸着剤を織り込んだペレットやフィルターなどに対応できる。樹脂材料の選び方や、吸着剤との混合比などにより、CO2吸着速度を調整することが可能という。樹脂ならではの成形しやすさや、取り扱いやすさも特徴としている。

 用途としては、自動車用マフラーの吸着フィルターをはじめ、工場やビルなどの排気ダクト向けを想定する。シート状にすることで壁紙や床材、デスクマットなどにも応用可能で、機器やオフィス内でのCO2吸着に活用できるほか、空気清浄機への採用も目指す。

 また、使用後も、緩衝マットや産業用シートなど、CO2吸着以外の用途へのリサイクル(カスケードリサイクル)も検討する。