住友金属鉱山は、東予工場(愛媛県西条市)とニッケル工場(愛媛県新居浜市)に使用済みリチウムイオン電池から銅、ニッケル、コバルト、リチウムを回収するプラントを新設すると発表した。原料処理能力はリチウムイオン電池セル換算で年間約1万㌧。2024年度に着工し、26年6月に稼働する予定。

 同社は使用済みリチウムイオン電池から材料をリサイクルする技術の開発に取り組んでおり、22年には関東電化工業と電池から銅、ニッケル、コバルト、リチウムを回収して再資源化する技術を共同開発した。リサイクルプラントを新設して電池材料を再資源化する。

 プラントは乾式精錬と湿式精錬を組み合わせることで、不純物含有量の多い使用済みリチウムイオン電池でも効率的に処理できるという。また、リサイクルに伴う二酸化炭素発生量を抑制する独自の技術も実用化する。

 また、住友金属鉱山はプラント建設に合わせて使用済みリチウムイオン電池をリサイクルするサプライチェーンを構築するためのパートナーシップ協定を、豊通マテリアルやDOWAエコシステムなど、主要なリサイクル事業者9社と締結した。