曙ブレーキ工業は、米子会社のアケボノブレーキコーポレーションの事業縮小を目的にエリザベスタウン工場(ケンタッキー州)の生産を終了し、閉鎖することをこのほど開催した取締役会で決議したと発表した。同工場の閉鎖は2025年12月の予定。今回の事業縮小による業績への影響は精査中とした。
同社は北米事業について、事業再構築に向けて米国1工場体制へシフトしており、20年9月末までにテネシー州とサウスカロライナ州の工場を閉鎖した。今回のエリザベスタウン工場の閉鎖が完了すると米国における工場はブレーキ用摩擦材を生産するグラスゴー工場(ケンタッキー州)のみとなる。エリザベスタウン工場の生産設備などは他拠点への移管を検討しており「確定ではないがメキシコ工場へ移管する可能性が高い」(同社)という。
同社の23年3月期の北米事業の売上高は419億円、営業損益は37億円の赤字だった。エリザベスタウン工場では主にディスクブレーキやドラムブレーキ、高性能ブレーキを生産している。