日本自動車教育振興財団(内山田竹志理事長、JAEF)は「令和5年度事業計画」を決定した。今年度は高等学校の自動車教育担当教員の高齢化と人員減少、電動化や自動運転など自動車技術の高度化をはじめとするさまざまな環境変化を踏まえ、支援活動の重点を従来の教材提供などの〝ハード面〟から、技能・知識・ノウハウの提供といった〝ソフト面〟に転換。高校に対し自動車の最新技術をテーマとした講師派遣(出前授業)の活用を積極的に働きかけるとともに、教育現場のICT(情報通信技術)化に対応した自動車技術・交通教育素材の拡充などに取り組む。
重点取り組みは次の3点とする。
①自動車の最新技術に関する活動強化(既存の講師派遣メニューの情宣強化・利用件数の拡大、関係団体と連携した小型電気自動車「PIUS」特別講習の実施、電動車両の技術に関する教材メニューの検討)
②ICT化対応の自動車技術・交通教育素材の拡充(自動車技術に関する解説動画の拡充~必要なコンテンツの洗い出し、「探求」授業向け支援~コンテンツ体系の検討) ③教育現場と連携した財団活動の広報強化(開発教材の利用促進~ホームページの全面改修・教育団体との連携、講師派遣実施校との連携による情宣活動強化)
併せて電動キックボードなど新モビリティ、電動化や最新の運転支援技術をテーマとした講演会を自動車メーカーの工場やテストコースなどで開催する予定。交流促進会を自動車ディーラーで行い教師らに最新の整備現場を見学してもらう活動にも力を入れる。さらにモビリティの多様化が進むフランスの現地調査を計画する。
JAEFはこれらを通じて将来の自動車産業を担う人材の輩出を目指す。