トヨタ自動車東日本(TMEJ、宮城県大衡村)は、石川洋之取締役(54)が4月1日付で社長に昇格する人事を発表した。宮内一公社長(66)は代表権のある会長に就く。

 TMEJは、関東自動車工業、セントラル自動車、トヨタ自動車東北の3社が統合して2012年に発足した。トヨタ自動車で主に小型車の国内生産を担う。社長はこれまでトヨタ出身者が就いていたが、関東自動車工業出身の石川氏は初の生え抜きとなる。

 宮内氏は、トヨタ時代にトヨタコンパクトカーカンパニープレジデントなどを経て19年10月にTMEJ社長に就いた。任期中は「ヤリス」や「ヤリスクロス」などのヒット車種を送り出した。20年末には東富士工場(静岡県裾野市)を閉鎖し、生産拠点を東北3工場へ集結させた。TMEJ初代社長の白根武史会長は3月末で取締役を退任し、シニアエグゼクティブアドバイザーに就任する予定。

〈プロフィル〉石川 洋之氏(いしかわ・ひろゆき) 1991年3月駒沢大学経営学部卒、同年4月関東自動車工業入社。管理部や工務部を経て、2019年10月に宮城大衡工場長、21年1月に取締役に就いた。1968年4月生まれ、54歳。