軽商用EVで物流のCO2削減に挑む(写真は2021年7月の会見)

 スズキ、ダイハツ工業、トヨタ自動車、コマーシャル・ジャパン・パートナーシップ・テクノロジーズ(CJPT、東京都文京区)の4社は19日、実証実験用の商用軽電気自動車(EV)を2023年度に導入すると発表した。スズキ、ダイハツ、トヨタが開発するEV用コンポーネントを搭載した軽EVを東京都と福島県でラストワンマイルの物流に活用する。軽自動車2社は実証実験で使用した車両をベースにした市販車を順次発売する予定だ。物流業界でEVの導入意欲が高まる中、軽大手2社は商用車の保有台数の6割を占める軽でEVを投入し、輸送の二酸化炭素(CO2)削減を図る。

 導入するのはこれまでトヨタの「ZEVファクトリー」の枠組みで、スズキやダイハツが共同開発してきたパワートレーンなどの主要コンポーネントを搭載するバンタイプの軽商用EV。時期は明らかにしていないものの、スズキ、ダイハツはそれぞれ25年までに軽EVを投入する方針を示しており、実証実験での導入後市販化する。

 23年度に導入する軽商用EVは、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業「グリーンイノベーション基金事業/スマートモビリティ社会の構築」でCJPTなどが実施するエネルギーマネジメントの構築、燃料電池車(FCV)、EVの大規模実証で使用する。実証は東北、関東、関西圏の幹線輸送なども含まれるが、このうち軽商用EVは東京と福島のラストワンマイル輸送で約70台をパートナー企業に活用してもらう。

 商用の軽EVは、三菱自動車が「ミニキャブ・ミーブ」を今秋に生産を再開する方針のほか、ホンダも24年に発売する方針。一方、需要拡大を捉え、中国勢やスタートアップ企業の参入も活発だ。スズキとダイハツの軽自動車2社はトヨタを交えた協業で競争力の高い商用EVを開発し、早期の市場投入を目指す。