日産自動車と住友商事の合弁会社フォーアールエナジーと東日本旅客鉄道(JR東日本)は、日産の電気自動車(EV)「リーフ」の再生バッテリーを踏切保安装置の電源に本格的に活用すると発表した。リーフの再生バッテリーが鉄道分野に本格導入されるのは初めて。2022年度はJR東日本管内の約160カ所の踏切に順次導入していく。

 再生バッテリーはフォーアールエナジーが提供。JR東日本は昨年4月から常磐線と水戸線の10カ所の踏切で再生バッテリーの実証を進めてきた。充電時間が従来の鉛電池と比べて3分の1短い約24時間で完了することや、10年の寿命が見込めるなど、安定稼働が確認できたことから、本格導入を決めた。設備費も最大4割削減できるという。

 電池温度などをモニタリングし、故障を遠隔監視する機能を追加し、メンテナンスも容易にする。電車と司令室が通信する無線設備などの電源装置にも試験導入する予定。