スズキは11日、2022年3月期の売上高見通しを前回予想から2千億円減となる3兆2千億円に下方修正すると発表した。半導体不足などの部品調達難による減産影響で四輪車の世界販売台数を22万5千台減の248万6千台に引き下げた。円安による為替影響や収益改善などの効果で利益項目は前回予想を据え置いた。

 21年4~9月期の連結決算では、売上高が前年同期比31・8%増の1兆6735億円となり、3年ぶりにプラスに転じた。営業利益は、原材料価格高騰による475億円の押し下げがあったものの販売台数増や為替影響で同32・3%増の991億円となった。世界販売台数はインドなどの伸長で同30・0%増の125万5千台となった。下期以降も半導体不足や新型コロナウイルス感染拡大による部品調達難の影響が続く見通しで、今期の四輪車生産台数は期初計画より国内で27万8千台減、海外で36万3千台減の計64万1千台減る見通し。