自動車関係の団体や警察などで組織する自動車盗難などの防止に関する官民合同プロジェクトチームは、「第21次自動車盗難防止キャンペーン」を7日から開始した。動画配信やチラシ配布などを通じて注意喚起を図る。期間は20日まで。

 今回のキャンペーンでは、若手落語家の林家けい木さんが啓発動画に登場し、ナンバープレートやホイールなどへの盗難防止対策、イモビライザーの装着、夜間でも明るく防犯設備がある駐車場の利用などを紹介する。自動車ディーラー、整備工場、自動車教習所などでは啓発ポスターを掲出し、チラシも配布する。昨年の自動車盗難認知件数が821件となり都道府県別で最多を記録した茨城県では、同県出身のタレント、磯山さやかさんを起用したユーチューブ動画などを通じて啓発を図る。

 プロジェクトチームは、自動車盗難の防止対策を検討する組織として2001年に設立された。事務局を担当する日本損害保険協会によると、03年に6万4223件を記録した自動車盗難認知件数は減少傾向にあり、昨年は5210件だった。同協会の樋川明則広報室長は、イモビライザー(盗難防止装置)の存在にふれ、「装着可能な車種が増えており、車が盗まれにくくなっている。警察の取り締まりをはじめ、官民のさまざまな取り組みが減少につながっているのでは」と話す。