国土交通省は、自動車ユーザーに向けて点検整備と自動車保険の重要性を啓発するキャンペーンを開始した。自動車の安全を確保し交通事故を未然に防ぐための点検整備の役割や、万が一の事故時の補償に保険が欠かせないこを業界団体などと連携して発信し、周知を徹底する。
点検整備では10月末までの2カ月間を「自動車点検整備推進運動」の強化月間に位置づけ、自動車ユーザーの意識向上に取り組む。「最後に点検した日、覚えてる」と問いかけるポスターやチラシを制作、配布するとともに、各地の電光掲示板などでPR画像を掲示。人気キャラクターを起用したオリジナル動画を特設サイトで公開するほか、動画サイト「ユーチューブ」にも配信して幅広い層に点検、整備の重要性を訴える。
期間中は国交省とともに、日本自動車整備振興会連合会や日本自動車工業会(自工会)など自動車関連の主要団体が連携して活動を展開する。全国各地でさまざまな活動を実施し、車両の不具合や故障に起因するトラブルを未然に防いでいく考えだ。
保険については9月末までを「自動車損害賠償責任保険・共済」の広報・啓発期間に位置づけ、業界団体などと連携し加入促進活動を展開する。「期限切れてない?『自賠責保険・自賠責共済』」をテーマとしたポスターやリーフレットを制作。関係機関や団体、学校などを通じて多くのドライバーに自賠責加入の重要性を広く呼びかける。
自賠責保険は法律で定められた強制保険だが、無保険状態の車両が一部にみられる。交通事故発生時の多額の賠償負担などリスクを訴え、未加入車両を根絶していくことで事故被害者の救済にもつなげていく。
自賠責の広報・啓発活動は国交省や警察庁など7府省のほか、自工会をはじめとする20団体で構成する「自賠責広報協議会」が主催。とくに車検の対象外となる軽二輪車などでは更新忘れが目立つため、ステッカー張り替えの注意喚起も行っていく。電動キックボードの加入が不可欠なことも周知する。