日本交通科学学会(JCTS、有賀徹会長)の「第57回日本交通科学学会・学術講演会」が1日、オンラインで開幕した。「交通事故を科学の力でなくす学会~躍進の鍵:医工連携~」を開催テーマに医療、理工学、自動車メーカー、行政などの専門家らが交通安全の高度化に向けた取り組みと提言を、50件超の成果発表やオンデマンドのプログラムなどを通じ発信する。

 JCTS副会長で、今回の講演会会長を務める帝京大学医学部の三宅康史教授=写真=は冒頭の挨拶で「医工に限らず、さまざまな分野の専門家が同じ土俵で知識を混ぜ合わせて科学的な力を発揮し、交通事故をなくしていくことに意味がある」と学術講演会の狙いを述べた。

 講演会は2日まで実施。初日は三宅教授らが小児の車内放置(置き去り)事故の防止をテーマとした発表で自動車メーカーに防止装置の実現を要望した。さらにJCTSが日本自動車工業会から受託した「ペダル踏み間違い事故の原因究明と予防策の提案」の研究成果を発表した。