7月の車名別新車販売台数は、トヨタ自動車「ヤリス」が2カ月ぶりのトップに立った。6月に10カ月ぶりの首位だったホンダの軽スーパーハイトワゴン「N―BOX(エヌボックス)」は2位。トップ10のうち軽自動車は4車種にとどまるなど、半導体不足による新車供給遅れの影響が登録車よりも目立つ結果となった。

 登録車と軽自動車の総合ランキングでトップ10のうち登録車が過半数となるのは3カ月ぶり。7月に全面改良したトヨタ「アクア」(8位)は前年同月比117・0%増と販売を伸ばし、2019年8月以来、1年11カ月ぶりにトップ10に入った。4月全面改良のホンダ「ヴェゼル」も7年ぶりに10位を獲得した。

 一方、販売が伸び悩んだのが軽自動車。ダイハツ工業「タント」は前年同月比39・8%減と落ち込み、総合ランキングは9位だった。スズキ「ハスラー」は同36・2%減で3カ月ぶりにトップ10圏外となった。

 日本自動車販売協会連合会(自販連、加藤和夫会長)が5日発表した登録車ランキングは、トヨタ車が14カ月連続で1~3位を独占した。13カ月連続トップのヤリスのうち、SUVのヤリスクロスが1万967台だった。2位は7カ月連続でトヨタ「ルーミー」となった。トヨタ車以外ではヴェゼルが6位と前月から順位を3つ上げた。一方、日産自動車「ノート」は9位と順位を落とした。

 全国軽自動車協会連合会(全軽自協、赤間俊一会長)が発表した軽自動車ランキングは、ホンダのエヌボックスが20カ月連続の首位。上位車種が軒並み前年同月割れとなる中、同4・7%増とプラスを維持した。2位はスズキ「スペーシア」で、3位ダイハツ「ムーヴ」と4位タントは3カ月ぶりに順位が入れ替わった。

 8月も半導体不足や海外調達部品の滞りを受けて工場の稼働停止など生産調整を行うメーカーもある。新車市場全体の受注状況は堅調とみられる中、今後も供給状況が各モデルの販売台数に大きく影響しそうだ。