BMWは独ミュンヘンに本社を置く自動車メーカーで、プレミアムセグメントの一角を占めています。社名は「バイエリッシェ・モトーレン・ヴェルケ」の略称で、日本語では「バイエルン発動機製造所」などと訳すことができます。
同社は1900年代初頭に航空機エンジンのメーカーとして創業しました。その後は買収などを通じて二輪車、四輪車の開発・生産に業容を拡大しました。
車両ラインアップには「3」「5」「7」などの数字やアルファベットをシリーズ名に冠しています。アルファベットでは「X」がSUV、「Z」がスポーツカー、「M」が高性能スポーツモデル、「i」が電気自動車(EV)を示します。
高級車の「ロールス・ロイス」とプレミアムコンパクト車の「MINI(ミニ)」という英国ブランドを傘下に収めます。2020年の新車販売はグループ合計で約232万台でした。
開発では多くの自動車メーカーと同様に二酸化炭素の排出削減に向け車両の電動化に舵を切りました、20年はミニのEVや「iX3」の投入などで約20万台の電動車を販売しました。21年には「iX」や「i4」の生産開始を予定し、23年までに25種類の電動車投入を計画します。そのうち半数以上がEVです。
また、トヨタ自動車と提携して、スポーツカーのBMW「Z4」とトヨタ「GRスープラ」を共同開発しました。また、トヨタとは燃料電池車(FCV)の開発でも協力しています。
日本の輸入車市場では新車販売で常に上位を維持しており、同じ独のメルセデス・ベンツやフォルクスワーゲン(VW)と並び日本人に馴染み深いブランドとなっています。特にミニはモデル別販売台数で16年から20年に5年連続で首位になりました。日本向けモデルでも自動運転技術の導入に力を入れており、19年には高速道路での「ハンズ・オフ機能付き渋滞運転支援機能」を搭載した車両を国内メーカーに先駆けて発売しました。