ホンダは19日、軽乗用車「N-ONE(エヌワン)」を全面改良し20日に発売すると発表した。外装デザインは初代モデルからキープコンセプトとしながらも、現行の「N-BOX」から採用する軽の新プラットフォームやエンジンを採用し、先進安全支援システム「ホンダセンシング」を標準装備して走行性能や安全性を進化させた。消費者からの要望に応える形で、軽自動車初となる6速マニュアルトランスミッション(MT)と前輪駆動ターボを組み合わせたモデルを用意する。

 新型車はプラットフォームやエンジン、安全装備といった性能面、機能面をアップデートする一方、旧モデルで好評だった外観デザインはほぼ手を加えなかった。フードやフェンダー、ルーフパネルなどスチールの部分は旧型のものを流用し、その上でヘッドライトとリアランプをフルLED化するなどデザインと機能性を高めた。先進安全装置では、6速MTとアダプティブ・クルーズ・コントロール、車線維持支援システムの組み合わせを実現した。

 日本本部の寺谷公良本部長は、新型エヌワンをキープコンセプトとした理由について「タイムレスデザインこそ最大の強み。変化のための変化でなく、あえて時代を超えて変えない。開発関係者が一丸となってこだわり抜いた」と述べた。月間販売目標は2000台。価格は159万9400円(消費税込み)から。