NTTコミュニケーションズ、NTTドコモ、オートバックスセブン、大分交通、大分県は2月12日、5Gを活用して視界の悪い濃霧の中、周囲の車両やガードレールなどを車内のディスプレイに表示して安全運転を支援する実証実験を大分県で実施したと発表した。

今回の実証実験では、5Gの高速・大容量・低遅延の特徴を活かして、濃霧の中、車載カメラ(サーマルカメラ/4Kカメラ)で撮影した画像を、ドコモオープンイノベーションクラウドへ送信。クラウドに実装したドコモの画像認識エンジンが前方を走行する車両、高速道路の白線、ガードレールを認識して、結果を車両のヘッドアップディスプレイに表示する。これによって視界不明瞭な濃霧の中、車線や前方の車両などをドライバーが認知するのを支援した。

実証実験は、東九州自動車道・別府IC(インターチェンジ)~速見IC間をLTE環境と高速バス、昭和電工ドーム大分でドーム専用カートと5Gをそれぞれ利用して実施した。


実証実験はNTTコムが実施主体で、総務省の2019年度5G総合実証試験「移動時において複数基地局、複数端末の環境下で平均1Gbpsを超える高速通信を可能とする第5世代移動通信システムの技術的条件等に関する調査検討」として実施。

大分県は大分空港と大分市方面を結ぶ主要な移動手段が高速バスで、中間点にある日出JCT(ジャンクション)で濃霧が発生しやすく、交通面でで大きな課題となっている。