トヨタ自動車は中型セダン「マークX」の生産を23日に終え、同日に元町工場(愛知県豊田市)で生産終了式典を開いた=写真。二之夕裕美元町工場長は「1968年から50年以上作り続け、バブルの時代も含めてこのクルマが社会のお役に立てた。歴史を思えば思うほど『やったな』という気持ちがすごく強く出てくる」と感慨深げに語った。

 初代「トヨペット・コロナ・マークⅡ」以降、9代に渡って販売され、04年から「マークX」に名称変更した。バブル期に発売された5代目が兄弟車(クレスタ、チェイサー)とともにハイソカーブームをけん引するなどしたが、国内専用モデルのためセダン需要の縮小にはあらがえず、生産を終えた。累計生産は688万1500台。

 2代目マークXの友原孝之チーフエンジニアは「FR(後輪駆動)の良さはコントロール感というか『自分がクルマと一緒に楽しめている』というところ。FFもかなり良くはなっているが、今後もファン・トゥ・ドライブの領域でFRは残る、というか残って欲しい」と話していた。