ホンダは19日、新型のビジネス用電動スクーター「BENLY e:(ベンリィ・イー)」シリーズを2020年4月から国内の法人向けに販売を開始すると発表した。新聞配達や集配業者による利用を想定して開発。ホンダがEVバイクを市販するのは初めて。車両本体に着脱式のリチウムイオンバッテリー「モバイルパワーパック」と専用充電器をそれぞれ2個付属して販売する。年間販売台数はシリーズ合計で200台を目指す。
新型EVバイクのベースは、50ccと110ccのガソリンモデル「ベンリィ」。原付一種の「ベンリィ・イー・ワン」と原付二種の「ベンリィ・イー・ツー」を標準タイプとし、大型のフロントバスケットとリアキャリア、ナックルバイザー、フットブレーキを標準装備した「プロ」タイプもそれぞれに設定した。
電圧48㌾のモバイルパワーパック2個を直列に接続させた96㌾系のEVシステムを採用。駆動電流を効率良くモーターに供給する制御技術で、モーターのきめ細やかなトルク制御と高いエネルギー効率を実現した。ゼロ状態から満充電までの時間は約4時間。走行距離はイー・ワン/イー・ワン・プロが87㌔㍍(低地走行テスト値は時速30㌔㍍)で、イー・ツー/イー・ツー・プロが43㌔㍍(同時速60㌔㍍)。
中国での二輪車生産・販売合弁会社の五羊―本田摩托(広州)有限公司(五羊ホンダ)が製造を行い、日本に輸出する。来年3月からホンダのホームページに開設する予定の専用サイトで商談申し込みを受け付ける。価格はイー・ワンとイー・ツーが73万7千円、イー・ワン・プロとイー・ツー・プロが74万8千円(いずれも消費税込み)。