ゴーン元会長の退場後の日産は集団指導体制に

日産は、ゴーン元会長時代に進めてきたインセンティブ(販売奨励金)を使った無理な拡大路線から方針を転換していることから米国や日本での販売が低迷、2019年4-6月期の連結営業利益が前年同期比99%減の16億円になるなど、業績が大幅に悪化。このため、2022年度までに世界でグループ全体の従業員の10%に当たる1万2500人を削減、生産ラインの停止や工場閉鎖などで生産能力も60万台分を削減するなど、構造改革を推進している。

業績が悪化してもカリスマ経営者による強いリーダーシップによって危機を乗り越えてきた日産。業績悪化に加え、大きな変革期を迎えている自動車業界を、集団指導体制で再び成長に転じることができるか。

《プロフィール》
内田誠氏
1991年に日商岩井を経て、2003年に日産自動車に入社。2014年プログラム・ダイレクター、2016年常務執行役員アライアンス購買担当、2018年専務執行役員・東風汽車の総裁、2019年5月に専務執行役員中国マネジメントコミッティ議長・東風汽車の総裁。

アシュワニ・グプタ氏
ホンダなどを経て2006年にルノー・インドに入社してルノー・日産自動車アライアンスの購買部門を担当。2009年にルノー・日産B.V.グローバル購買担当デピュティゼネラルマネージャー、2011年に日産・ダットサンプロジェクト担当グローバルプログラムダイレクター。2014年ルノー・ライトコマーシャルヴィークル部門バイスプレジデント、2018年にルノー・日産・三菱自アライアンス ライトコマーシャルヴィークルビジネスアライアンスシニアバイスプレジデントを経て2019年4月に三菱自動車COOに就任。
1970年9月生まれ、49歳。インド出身。

関潤氏
1986年日産に入社、パワートレイン生産技術本部などを経て、2012年に執行役員、2013年に東風汽車の副総裁、2014年に日産の常務執行役員・中国マネジメントコミッティ担当兼東風汽車の総裁、2014年に専務執行役員、2018年に専務執行役員、アライアンスSVP、生産技術担当、2019年5月専務執行役員、パフォーマンスリカバリー担当。