ホンダ本社

株主から本田宗一郎氏の考え方を問われた八郷社長は「(本田宗一郎氏が開発した)『バタバタ』は奥さんの生活を楽にしたいと思って作ったと聞いている。(ホンダも)顧客に喜ばれる、生活の可能性を広げる、そしてレースを含めてチャレンジをしっかりやりたい」と述べた。

ホンダは昨年創業70周年を迎え、これを記念したムービー「Honda “ORIGAMI”」を制作し、株主総会の冒頭、映像を流した。1枚の折り紙が原動機付自転車、バイク、自動車、船外機、耕うん機、二足歩行ロボット、そして飛行機へと形を変え、最後にしわしわの折り紙になる内容だ。八郷社長は「折り紙の線は70年の歩みを表現したもので、新たな折り紙をつくり続けたいの想いだ。100周年に向けて新しいチャレンジを続け、存在を期待される企業を目指したい」と述べた。「成功は99%の失敗に支えられた1%だ」と語った本田宗一郎氏の「挑戦の精神」をホンダは取り戻すことができるのか。

ホンダの株主総会は株主1719人が出席して16人が質問した。所要時間は1時間55分だった。
(野元 政宏)