大正から昭和の初年にかけて日本の文壇や画壇を舞台に一種の中国趣味ともいうべき現象が現れた。谷崎潤一郎や芥川龍之介が中国に素材を採った小説を書き、藤島武二や藤田嗣治、梅原龍三郎らは中国服の女性をモチーフに絵を描いた◆ブリヂストン美術館で現在、開催されている「描かれたチャイナドレス」展は、そういう絵画を集めた企画展である。なぜこの時期中国に芸術家たち…