近所のお寺の境内をぶらぶらしていたら、山門の脇に蝋梅の花が咲いていた。西脇順三郎に甲州街道辺りで桂の木を探していたら厠の側でみすぼらしいそれを見つけ、諧謔を感じるという詩があったが、急にそのことを思い出した◆それにしても何十年も前から何度も歩いているのになぜ気付かなかったのだろうか。蝋梅は、たとえば桜のように大きな樹木ではない。低木である。樹形は…