欧州自動車工業会(ACEA)がまとめた8月の新車販売台数(主要31カ国、乗用車)は前年同月比4.7%増の79万1349台で、2カ月連続で前年実績を上回った。電気自動車(EV)が同26.8%増となるなど、電動車の販売が好調だった。日本メーカーは前年割れが続く一方、中国勢が急激に販売を伸ばしている。
パワートレイン別では最多のハイブリッド車(HV)が同11.7%増の26万4317台で、欧州販売全体の3割超を占めた。プラグインハイブリッド車(PHV)も同56.3%増の8万2684台と好調だった。
EVは15万9810台で、ドイツ(同45.7%増の3万9367台)を筆頭に幅広い国・地域で増加した。排出ガス規制の強化や、各メーカーがEVラインアップを拡充したことが要因とみられる。
メーカー別では、上海汽車が同44.5%増の1万6千台、比亜迪(BYD)が同3倍以上となる1万1455台と急増。欧州委員会は昨年10月、中国製EVに最大45.3%の関税を課しているが、販売は堅調だ。
欧州勢は首位のフォルクスワーゲングループが同4.8%増、ステランティスが同2.2%増、ルノーグループが同7.8%増と揃って増加。日本勢はトヨタ自動車が同1.5%減の5万9677台で、以下、日産自動車(同2.8%減)、スズキ(同14.4%減)、マツダ(同22.4%減)、ホンダ(同8.0%減)、三菱自動車(同31.3%減)と軒並み減少した。