欧州自動車工業会(ACEA)がまとめた5月の新車販売(主要31カ国、乗用車)は前年同月比1.9%増の111万3194台で、2カ月ぶりに前年実績を上回った。電動車が軒並み好調で、特にドイツやフランスなど主要市場で販売が好調だ。ただ、日本の自動車メーカーは販売を伸ばせていない。

 パワートレイン別では、電気自動車(EV)が同27.2%増の19万3493台、プラグインハイブリッド車(PHV)が同46.1%増の10万8147台だった。EVはドイツ(同44.9%増)、イタリア(同30.8%増)などで急増している。今年から強化された二酸化炭素(CO2)規制がEVの販売増につながっている可能性がある。

 ハイブリッド車(HV)も同14.2%増の37万9150台と引き続き好調だ。ガソリン車(同19.5%減)、ディーゼル車(同27.6%減)は減少が続く。

 メーカー別では、首位のフォルクスワーゲングループが同3.4%増の30万9930台だった。ルノーグループ(同4.6%増)、BMWグループ(同5.6%増)、メルセデス・ベンツ(同1.9%増)も増加した。一方の日本メーカーは苦戦が続く。トヨタは7万9578台で同1.7%減り、以下、日産自動車(同2.3%減)、スズキ(同20.4%減)、マツダ(同23.0%減)とも前年実績を下回った。

 1~5月の累計販売は557万2458台(前年同期比0.1%増)だった。