旧村上ファンド出身者が設立した投資ファンド「エフィッシモ・キャピタル・マネージメント」が、バルブコアや車体部品などを手掛ける太平洋工業株を10.45%取得したことがわかった。9月17日に関東財務局へ大量保有報告書を提出した。エフィッシモは投資目的について「投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為等を行うこと」としている。
太平洋工業は7月に、創業家出身の小川哲史社長ら経営陣による買収(MBO)で株式を非公開化すると発表。7月28日から株式公開買い付け(TOB)を実施し、TOB期限は当初の9月8日から24日に延長していた。
TOB価格は1株当たり2050円で、期限は延長したが価格は「変更しない」としていた。ただ、太平洋工業の株価はMBOの公表後に急上昇しており、TOB価格を上回って推移している。