ルノーのEVベースの「エクリプスクロス」

 三菱自動車の欧州向け新型電気自動車(EV)「エクリプスクロス」と、日産自動車の小型EV「マイクラ」を、仏ルノーグループの子会社「アンペア」の仏ドゥエー工場で生産することになった。ルノーグループが16日(現地時間)に発表した。ともにルノーのEVがベースで、25年中の投入を予定する。アンペアは、EVとソフトウエアを手掛けている。

 生産開始に先立ち、日産のイヴァン・エスピノーサ社長と三菱自の加藤隆雄社長が渡仏し、ルノーのフランソワ・プロボCEO(最高経営責任者)、ジャンドミニク・スナール会長とともに3社の代表者組織に出席した。プロボCEOは7月末に就任した。

 日産と三菱自はアンペアへの出資を見送っているが、欧州向けEVなどで連携していくことを確認した。

 三菱自のエクリプスクロスは3社共通のEV専用プラットフォームを用いる。同社が欧州市場にEVを投入するのは2010年の「i―MiEV(アイ・ミーヴ)」以来となる。

 同工場では、ルノーと傘下ブランドのアルピーヌを含め、計6モデルのEVを生産することが決まっている。1970年にルノーの工場として稼働し、23年のアンペア設立後、同社の生産拠点の1つに位置付けられた。EVの生産に向けて5億5千万ユーロ(約950億円)を投じ、生産ラインや新たな電池の組立工程を整えたという。