トーヨータイヤは、セルビア工場で年産500万本規模のフル生産化への移行を完了した。欧州市場のほか、主戦場の米国市場などへの供給力を引き上げる。
6月にシステム立ち上げを完了し、フル生産に向けた体制を確立した。2022年末に開所した同工場では、23年内にフル生産に移行する予定としていたが、延期が続いていた。
今年2月に開いた決算説明会では、年内にはフル生産に移行する方針を示していた。今後、年産500万規模の同工場の供給能力を生かし、欧州や北米で高インチタイヤの展開を強めていく。
併せて、主力の北米市場への供給体制を柔軟に組み替えていく。米国工場での現地生産の拡大に加えて、セルビアや日本、マレーシアからの供給を最適化する。これによりトランプ米政権の関税政策や為替変動などの影響を低減していく考えだ。